【華南ビジネス】広東省における就業ビザ等入出国優遇政策の実施について

 中国公安部は、広東省が広東自由貿易区建設とイノベーション主導発展を支持する16項目の入出国政策措置を今年8月1日より実施することを正式に認可しました。広東省公安庁のホームページに掲載されています。この政策措置には、広東省自由貿易区に適用されるものが6項目、広東省全省で適用されるものが10項目含まれており、主要な内容は次の通りですが、中でも、外国人の就業ビザの取得手続きに関して、これまで日本の中国大使館で申請取得しなければならないとされていたZビザを、中国の到着税関で申請取得することができるようになるなど、手順の簡略化と期間の短縮化が図られています。

①主要内容は簡単に以下の通りです。

  • 広東自由貿易区での認定人材の永久居留許可申請時の手続き簡素化と期間短縮化
  • 広東自由貿易区のイノベーション創業メンバーの外国人及び自由貿易区で雇用される外国人技術人員の永久居留許可申請
  • 外国人青年学生の広東自由貿易区における創業支援
  • 外国籍華人の永久居留許可申請便利政策
  • 外国籍華人のビザ及び居留許可申請特殊ルート
  • 広東自由貿易区に投資する人員の永久居留投資標準の引き下げ
  • 外国籍高級人材の、就業許可から永久居留資格への変更制度
  • 収入及び納税標準を満たす外国人の永久居留許可申請
  • 外国人留学生が我が国高等教育学校卒業後の創業活動を認める
  • 外国人籍及び香港マカオ台湾の高級人材が外国籍家政人員雇用の認可
  • 一部外国人の広東省陸・海・空税関における144時間滞留ノービザ政策 等

②就業ビザ手続きの簡素化

就業ビザに関する政策が、16項目の内、第10項目、第11項目に記されています。

政策10.人力資源社会保障、外国専門家部門が発行した就業許可に基づき広東省で勤務する外国人は、入国後、就業許可証明に基づき、直接、有効期限1年以内の就業類の居留許可を申請することができる。ビザを申請せずに来華した者は、到着税関でZ(就業)ビザを申請することができ、入国後、就業類の居留許可を申請することができる。

政策11.広東省において勤務する外国人で、既に連続して2回の就業類居留許可を申請した者は、違法記録がない場合、3回目の申請時に有効期間5年以内の就業類居留許可を発行することができる。

従来、中国で勤務する外国人の就業ビザ関連の手続き手順は簡単に以下の通りでした。

①労働局への就業許可申請⇒②外事弁公室でインビテーション発行申請⇒③日本の中国大使館でZビザ申請⇒(中国入国)⇒④労働局への就業証申請⇒⑤公安局での居留許可申請

Zビザは、日本で申請取得(香港の身分証明書を保有する外国籍人員の場合は、香港にある中国外交部駐香港特別行政区特派員公署での申請取得も可)しなければならず、且つ、当該ビザは入国後1か月以内に就業証及び居留許可を申請しなければならずその間一時的に出国することはできませんでした。これを、就業証手続きの前に、就業許可を基に直接居留許可を申請可、とすることで、居留許可取得までの所要期間短縮が期待できます。また、Zビザを中国到着後に申請可とすることで、日本での申請取得の手間を省くことができるようになっています。政策11では、ビザ更新時、3回目の申請においては居留許可が1年期限から5年以内の発行可とされています。

広東省は香港・マカオと陸続きの税関があり、外国人・香港・マカオ・台湾人の往来が多く、自由貿易区を初め広東省の経済発展に外国人のスキルやノウハウの導入を積極的に図るために採られているとみられるビザの緩和政策、今後各地での実施が確実に進められることが期待されます。